前編の「農業と人材育成」のTipsには、たくさんの反響をいただきました。
ありがとうございました。今回も農業と人材育成のテーマで話をします。
さて、今回は水やりです。
これまでは、家庭菜園で一般的に言われるようにトマトはぎりぎりまで水をあげず、キュウリは水をたっぷりと、と種類に合わせた栽培を意識してきました。人材育成の視点では、相手によって育て方を変えるとして話をしたものです。
今、我が家がしている固定種、無農薬、無肥料農法では、基本的には水は与えず雨水だけで育てています。長く雨が降らず、葉が黄色になりかける手前まで水は与えません。
水を与えないとどうなるか?
水分・養分を求めて根が下へ下へと伸びるそうです。
深く根を張ることで、強くたくましく育つことになります。
逆に水を与えていると、地表近くにある水を吸い上げるため根は浅く、自然界からすると根が弱い作物となるのでしょうね。
このことを知って、農業と人材育成ってほんとうに同じだと思いました。
昨今、新人や若者は丁寧に教えないと育たないと言われます。
もともとの育ちとその環境を見極め、成長がどう変化するのかしっかりと目を配る観察力、タイミングを見て手を差し伸べる判断力が、育成側に大切であることは言うまでもありません。しかし、与えることだけでなく、自身で水と養分を取りに行くことで、深く強い根が張るのではと思います。
農業も人材も本来の力を最大限に伸ばす育成を目指しています。