元気人インタビュー アルファグループ株式会社 代表取締役社長 上岳史さん

アルファグループ株式会社 代表取締役社長 上岳史さん

プロフィール
1971年9月生まれ 上智大文学部卒 1994年 大学在学中に現(アルファグループ)会長の吉岡伸一郎と株式会社プラスアルファを設立し、取締役副社長就任。1997年、株式会社アルファインターナショナル(現アルファグループ)を設立、取締役就任。1999年にアルファインターナショナルがプラスアルファを100%子会社化、2001年にはアルファインターナショナルをアルファグループ株式会社に社名変更し、代表取締役社長就任(現任)。移動体通信機器販売事業、カウネット代理店事業、セールスプロモーション事業、スタッフサービス事業を展開。 2004年にJASDAQ市場に株式を公開。その後、複数の事業会社を設立し、アルファグループをホールディングカンパニーとする。
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『経営者の仕事は組織を元気にすること・・・そのためには継続して努力することが大切』

本日はよろしくお願いします。さて、まずはアルファグループ株式会社の事業内容についてお教えください。

  一言で言いますと、販売及び人材の面から企業のマーケティングを支援する「戦略的なアウトソーシング」を提供する会社です。携帯電話の代理店ビジネス、オフィスサプライ事業、人材派遣事業が3本柱で今年(2006年)から新たにIT系のビジネスを立ち上げました。例えば、オフィ ス関係で今後の成長が見込め、当社に合ったいい商材があったとして、当社が持つインフラ(全国の拠点や代理店網、営業ノウハウ、既存クライアントなど)を活用してテストマーケティングを行います。成長が見込めるようですと、最適な参入方法で本格的に販売を開始するのです。

ありがとうございます。実践的な新製品開発の支援ビジネスともいえますね。ベンチャー支援や新規事業立ち上げ支援を行ってきた私にとっては、大変興味深いビジネスです。本日は、そうしたチャレンジャーなビジネスでJASDAQ市場に株式公開された上さんの元気の素についてもお伺いできればと思い ます。 さて、まずは上さんの元気の定義は何でしょうか?

  いわゆる見た目の体育会系の元気さではないですね。見た目の元気さはタームが短いように思います。本来の元気さとは、タームが長く、奥底から沸き起こるようなものだと思います。

なるほど。元気とは、継続させてこそ本物だということですね。でも、経営をされていると色々と元気がなくなるようなこともあるのではないでしょうか?

  はい。確かに経営者の元気は業績にリンクしてしまいがちです。業績のいい会社の経営者は元気ですし、業績が思わしくない会社は経営者だけでなく、メンバーも元気がないことが多いですよね。 当然のことながら、ビジネスですので、市場環境なども業績に影響を与えますが、業績が苦しいときこそ「いかに会社を元気にするのか」ということが経営者の仕事だと思います。

そんなとき、上さんはどのように経営者として部門を元気にするのですか。

  『カラ元気でもいいから元気を出そうよ』と声をかけます。また、不思議ですが元気がない部門はメンバーがうつむきがちです。そんなときは『上を向いて堂々としよう』とも言いますね。 また、ものごとをプラス思考で考えることが大切だと思います。実は今、私は足に怪我をしてしまって、お客さまを訪問できないのですが、怪我をしたときは正直言って落ち込みました。でも、これはきっと神様からの「社内で仕事をしなさい」というメッセージだと思い、ここ2週間、社内ワークを集中して行いました。おかげで社内の懸案事項は全部片付きました(笑)。さすがに今は早くお客さまのところに行きたくて、「年明けからは100アポだ??」と秘書にお願いしています(笑)。

今回のインタビューは上さんが怪我で社内にいなければならないということでスムーズにアポイントをとらせていただいたのかも知れません。大変不謹慎ですが、私にとっては大変ラッキーでした!? ところで、社員の方に元気を与え続けている上さんですが、上さん自身の元気の維持のさせ方の秘訣は何でしょうか?

  継続して努力することだと思います。昔は私自身もカラ元気だけだったのですが、経営者はデコボコがあっては駄目だと考えています。当然、業績に波があるよ うに、自身の元気度合いにも波があるのですが、デコボコがあることを認識して元気度合いが下がったときに努力することが大切なような気がします。 起業してからの12年間、ほとんどまとまった休みを取ることなく仕事を続けてきたのですが、12年目ついに体調を崩してしまったんです。瞬発して元気を出しても継続しなくては意味が無い、と強く感じました。最近は、日曜日はしっかり休んで、心身ともに元気な状態を維持できるよう心がけています。

なるほど、現状を正しく認知して、努力を継続することが大切だということですね。

  私も今後もっと経験を積めば、違うことを言っているかも知れませんが、元気を維持することについて、現状ではそんな風に考えています。

では、社員にはどのように元気を伝えているのでしょうか?

  いろんな形で伝えるようにしています。例えば今のやりとりのようなメンタル 的な話もします。経営者は絶えず元気でいなければならないわけですが、社員は元気ではないときがあります。そんなときには、『経営者は会社の元気を引き出すことも仕事なんだよ』ということを分かってもらうことも大切だと思っています。

ありがとうございます。上さんが今、社員の方に一番伝えたいことは何でしょうか?

  創業以来、当社では『親を大切にしよう』などの人間として基本的なことを折に触れて伝えてきました。最近は私よりも年上の方が社員として入社してくれるようになりましたので、『一流の会社にしよう』と伝えることが多いですね。

上さんにとっての一流とは?

  まさに我々にとっての一流を求めようということです。それは、我々の会社が取引先やお客様から『アルファがあって良かった』、我々の会社とお付き合いしてくださったことで、結果的に『いいことがあった』と言われる会社です。

他者との関わりの中で、一流になるために意識されていることは何ですか?

  建前と本音があれば、「本音で行こうよ」ということです。言い換えると長くつき合える関係を作るということでしょうか。 先日、ある幹部社員と私との間で若干の意見の対立があり、ギクシャクしたことがあったのですが、「自分に対して日頃思っていることを何でも言って欲しい」 と言ったところ、彼は本音で意見を言ってくれました。その中には、確かに自分自身思い当たる点があり、反省すべきだと気付かされました。その時意見を言ってくれたことに本当に感謝しています。

本音で向き合うことで、長くていい関係性を作ることが大切なんですね。

  そうですね。自分自身、騙し合いの世界は苦手ですね。よく同じ業界の集まりがあり、参加もするのですが、そこで出会う人たちにも「(今はお互いライバルだけど)20年後はお茶飲み友達でいようよ」と言っています。 いい格好をするつもりはありませんが、「『上が生まれてきたて良かった』と思われたい」という欲求が根本にあります。 ビジネスではもちろん競争に勝つことは大切で、その結果としてお金を稼ぐことも大切です。でも、それだけではないという思いがあります。

お金だけではないという価値観はどこから来たのでしょうか?

  親の教育が根底にあると思います。子供の頃には母親から「お金持ちは必ずしも幸せではないよ」ということも言われてきました。また、事業にある程度成功して、お金に余裕ができて、ふと、「自分は満足できた・・・でも社員はまだ幸せにはなっていない」と気づいたんです。 お金ではなくて、何を目指せばいいのか、と日々考えて『一流』という言葉が出てきたのです。

一流になるために、上さんは何をされたのですか?

  まずはビジネスの世界における一流から学ぼうと考え、松下幸之助氏の「一日一話」など世の中で「一流」とされる経営者の本を読みまくりました。その後、京セラの名誉会長である稲盛和夫氏が主催する「盛和塾」にも参加するようになりました。

そこで何を学ばれましたか?

  松下幸之助氏や稲盛和夫氏を始め、世の一流の会社の経営者は同じことを言っているように思います。例えば、「素直であること」が経営者にとって大切である、ということなど。 偉そうなことを言っていますが、自分はまだまだ未熟です。社員のために一流になりたいということも、まだまだ『我』があると思います。でもそれでいいと思っています。背伸びをして嘘を言いたくないので、今の自分からすると、そんなレベルでもいいと納得しています。

なるほど。上さんのお話をお聞きしていますと、まさに『素直であること』という言葉通りの内容ですね。

  素直ということで言いますと、私は他者からの影響を結構受ける方だと思います。『あの人は一流だ』ということも本当に一流の人から言われたいですね。

ありがとうございます。ところで、アルファグループの一流に向けた方向性についてお伺いしたいと思います。

  まずは東証一部を目指したいですね。また、現在の4つの事業がそれぞれにオンリーワンの事業でありながら互いにシナジーのあるような事業展開にしていきたいと考えています。

一流を目指した組織面でのお考えはいかがでしょうか?

  新規事業を立ち上げながら経営者を輩出していきたいですね。自分は雇われた経験がありませんので特に思うのかも知れませんが、経営者にならないと分からない世界があり、経営者の世界というのは、最大限、人が元気になれる状態だと思います。イメージ的に元気は右脳系であり、経営者も右脳系が強くないと駄目だと思います。

さて、元気人インタビュー恒例のお聞きしたい項目を最後にお聞きしたいと思います。上さんにとって、元気を貯める方法は何でしょうか?

  12年間、働き続けて、昨年に体調を崩して以来、年に一度はリゾート地に行って心身ともにリフレッシュするようにしています。

では、元気でイメージする色は何でしょうか?

  赤です。

では最後に読者の皆さんにメッセージをお願いします。

  そうですね??。私は、もう一度人生をやり直せるとしたら、一度起業にチャレンジしているので、今度は別の人生を歩んでみたいですね。ただ、振り返ってみると13年前何もないところから大きなリスクを負いながらも自分達で事業を始めた 経験から言いますと、まずは『一歩を踏み出そう』ということでしょうか。

本日は長時間にわたりありがとうございました。